株式投資記録

http://d.hatena.ne.jp/show_t/20170219 努力する人間になってはいけない。このブログでノウハウを集約、整理し、習慣化。それ即ち大儲けも習慣化! いつも心にセリクラを!!!   2018最終日 NK20014 TPX1494

勉強52 ビジネス書はなぜ移り変わりが激しいのか論

ビジネス書はなぜ移り変わりが激しいのか論


ビジネス書の書評をするようになって、目に付くようになったのは
「ビジネス書が氾濫していて、駄本ばかり増えた」という意見。
これ、たしかに賛成な気はするんだけど、
そもそもなんでそう言えるんでしょうか?
いかにも現代的なこの問いに向かうことで、
時代について考察すべく、突っ込んで考えました。

前提として−移り変わりが激しいメカニズムを読者視点で眺める

1)長く読み継がれるものは少ない のは
→ 飽きるから 
→ 1回読めばすぐ分かる。次に読んでも発見はない、と思われるから。 

※「中毒性」がある本がある。その本や文章に何度も会いたいフレーズがある。
もしくは、1回読んでも分からないけど、何か大切なことを突いている感を得ることができる類の本だ。


2)年々、たくさんの本が出版されている。
 →ビジネスとしてネタになるようなトピックは有限である。
 →トピックの焼きまわしが増える。または扱う範囲も限定的、ニッチに偏る。出てくるレベルも下がる。
(昔は「ガリア戦記」レベルじゃないと本にならなかった。
 →ネットなどによって顧客情報管理がしやすくなったので、マーケティング志向(限られた読者向けに出版すること)がやりやすくなった

では、誰でもいつ読んでも発見のある書籍って何?

レベル感はばらばらだが、思いつくままあげてみた。
「人を動かす」「学問のすすめ」「7つの習慣」(以上、自己啓発系)
「時間と存在」「言葉と物」(哲学系)
「星の王子様」「源氏物語」「各種の神話」(物語系)

こうやってリストを眺めてみると、
何度も読んでみたい本は人間にとってより普遍的な事象を扱っている。
恋愛、年齢、希望、信仰、人間関係、成長など。

これらの本では(哲学書のぞく)具体的なキャラクターや事例を取り上げている。
だからイメージがしやすい。
さらに、文章の抽象化レベルも高い。キャラクターに魅力がありながらも、読み手は自分の想像力が入りこむ余地がある。
それが何度読んでも新鮮さがあるゆえんだろう。
ただ抽象化するだけではダメである。
読者が自分と照らし合わせられるような小さなテーマもたくさんあることが必要なんだろう。

※ビジネス書の定義:ビジネスで成果をあげるために有用なモノの考え方やノウハウを記した書籍。

出版までは3段階に分けられる

本の内容に影響する、出版までの工程を分けてみる。

情報収集 :インタビュー、実体験の棚卸し、文献の参照
分析   :方針(意味合い)を得る、構造化
加工   :対象をイメージしつつ、構造・表現を変換する

この中で、現代では、どこが一番大事だろうか。
それは分析ではないだろうか。事例は移り変わるし、加工する対象も移り変わる。
膨大な情報の海から、いかに意味合いを得られるかがポイントである。

ゆえに、自分自身が「読み捨て」られない書籍を書く際には、
分析のテーマであるビジネスについて深い執着心を持ってかかわり、
何か広いテーマに通じるような事象に向かい合い、
その上で事象を調べ上げ、徹底的な体系化をして切り出すことが必要条件である。

その際には、読み手に対して何を与えたいのかは明確にしなくてもいいかもしれない。
それは対象を細かく分析すれば、おのずと出てくる。
ハウツーにするか、概念の理解への導入なのか、気持ち面なのか。
(ここをストーリー風にするか、エッセイにするかはただの表現上の問題。)

つまり、対象への驚異的な入り込みが要求されるのだろう、と考える。