プロフェッショナルの発想はどこにあるのか?それは、ここに。
−「発想の視点力」
この本で扱っているテーマはズバリ「発想力」です。
トップファームと言われる所で戦略を考え、
個人でパフォーマンスを出す人種。
そういった一流のプロフェッショナルの考え方の違いはどこにあるのか。
その根本は誰も知らない情報を知っていることでも、
ただのロジカルシンキングスキルがずば抜けているからではありません。
(一流のプロであれば、そのレベルでは差は付きません。)
では、何が違うのか。と考えた所で著者が行きついたのが「発想の視点力」。
優秀、と言うのは学校教育の成功者かもしれない。
しかし、「発想が面白いな」と感じる人は意外に少ないです。
それも新奇さではなく、適切なタイプの発想性を持つこと。
しかも発想力は若いうちにこそ身につくもので
その力を高めるために大量のインプットは必ずしも要らないのです。
では、どうすれば良いのか?
鳥の目と虫の目から考えてみましょう。
■鳥の目
正しく発想する、とは何か。
それはこのように主張されています。
発見し、選択し、分析し、組み合わせる。それが正しく発想するためのステップだ。
発散と収束、ではない。
対象物を丁寧に見る。見るだけではなく分析する。
そこが正しく発想するポイント
■JAH(軸・値・巾)分析
議論においてカンのいい発言をするための目の付けどころ。
このJAH法、具体的に言うとこんなイメージ。
軸 →携帯ゲームソフト
値 →ラブプラス
巾 →ポケモン、ドラクエ、クイズ
軸 →季節
値 →冬
巾 →春、夏、秋、晩夏、初春…
例えば、同じ軸であっても、値によって巾はいくつもとることができます。
(軸:携帯ゲームソフト→値:スクウェアエニックス、タイトー、バンダイナムコ… のように)
この広げ方は、飛躍しすぎず(思いつきに走らなすぎず)、
他の人は気づきにくい視点を提供してくれそうなイメージが広がりますね。
本のなかでは「関サバはなぜ名物になったのか」を
テーマに解説がされています。
個人的な感想
この手法は、ロジカルシンキングについて問いかけるための一つの変形系だと思います。
巾を広く取ることは、ロジシンで言えば問題を設定することに当る。
確かに、軸のとり方がポイント。
具体性から思い浮かぶ場合は、値から考えるとやりやすい。
その選定の仕方はまたセンスではあるが。
人とは違った視点を見つけて、自分だけの価値を作りたい時。
他の本にはない「視点」から、活用できる本です。