株式投資記録

http://d.hatena.ne.jp/show_t/20170219 努力する人間になってはいけない。このブログでノウハウを集約、整理し、習慣化。それ即ち大儲けも習慣化! いつも心にセリクラを!!!   2018最終日 NK20014 TPX1494

勉強117 ヘーゲル事典より「契機とは何か」

契機とは何か。

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■契機 (へーゲル事典)
或るものがその対立者とされ、これと不可分の関係にある時、それはこの統一ないし関係の契機であると言われる。このような関係のうちにあるということは、対立者へ移行しそこより自己に還帰するという反省の構造を有しているということであり、反省されたものであることを意味する。それによって、それはまた止揚されたものであることになる。それはその直接性を廃棄しており、しかも全面的に否定されているのではなく保存されているからである。
梃子においては、重さという実在的な面と中心からの距離ないし線分という観念的な面が結合されて一定の作用を生ずるが、それぞれの大きさは異なっていても両者の積が同じであれば同じ結果を生むという点で、両者は相補的かつ不可分の関係にあり、梃子を成り立たせている契機と呼ばれるのである。

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これだけではよく分からないから、哲学事典の解釈を載せよう。

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■契機 (哲学事典)
原語は動かすという意味。そこから一般にあるものを動かし、または決定する根拠の意味にもちいられ、あるものの要素の意味にもなる。さらにものを動的過程として見るときの通過点、段階などの意味にも使われる。へーゲルはこの語を止揚され、否定され、克服されて、それだけでは存在することができなくなってはいるが、いっそうひろい関係のなかに組み込まれて、その関係が成立するために不可欠なものとなった要素という意味、すなわち与えられたものを分析して得られた自己同一的な要素ではなくて、それがなければ全体の組織が成立しないと考えられる要素という意味にもちいた。また、事物が発展するのに必ず通過しなければならない点、条件、局面の意味にももちいた。弁証法唯物論でも同様にもちいる。フッサールは全体に対して、比較的それに依属する部分(ある物体の形体、色彩など)を契機とよんだ。

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契機の日常的な意味を考える。何かを始める際のキッカケを指すことが多い。
例えば「試験は勉強の契機となる」など。
試験を課されることが勉強するキッカケにもなる。

逆の見方をすると、勉強することは試験という要素があるからこそ勉強が成立するとは、いえるのか。
これは厳密には言えるのだ。
この問題に答えるためには、問いをより正確にしなければ成らない。
「試験で良い結果を残す」ことの契機として、勉強は成り立つか。
こう問い直せば、契機となるなのは自明であろう。

以上を考えると、通常我々が使っている「きっかけ」という意味での「契機」とは、
その前提を(かなり)飛ばした意味で使っていることが見えてくるだろう。

契機とは、あるものの対立者と不可分なものであるのだ。